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2012年6月23日に、3回目となる当院主催の無料口腔ケア研修会が行われました。
介護支援専門員、介護福祉士、介護員のみならず、作業療法士、管理栄養士、歯科技工士鶴岡市保健所長、施設責任者など総勢67名の方が参加されました。
また、口腔ケア関連の3つのブースも設置され、グッズについて情報やサンプルを提供していただきました。
当院からは、くいしばりが強く開口困難な患者さんの症例を、実際に行っている内容の動画をまじえ発表いたしました。
特別養護老人ホームおおやま (本間施設長)の介護副主任兼ユニットリーダーの菊地さんに、現在の口腔ケアの取り組みや、情報共有の方法についてご講演をして頂きました。
おおやまさんでは、実際に歯科衛生士から受けた指導の内容を、より正確に、かつ短時間で他の職員に伝達する方法として、動画を用いているそうです。動画を用いることで文章だけとは異なり、ブラッシング圧、歯間ブラシの動かし方、唇のおさえ方、保湿剤の量等の細かな点を具体的に職員が理解できるようになったとの事でした。
又、月に1回口腔ケア委員が、他のユニットスタッフの口腔ケア方法を確認する作業を行う事でより正確に、そして統一した口腔ケアを利用者に提供できるようにしているとの事です。
そのような努力もあり、H22年度とH23年度では、肺炎の入院者数が減少傾向となりました。
さらにH23年度に肺炎と診断された方のうち歯科治療を受けていなかった人は、受けていた人に比べて4倍も多いとの事でした。
おおやまさんの講演後、各テーブル5〜6名ずつの11グループに分かれ、「情報共有の方法と、問題点。その改善点は?」という内容について30分程のディスカッションも行われました。
研修会後のアンケートでは、
「他施設で行っている取り組みや悩んでいる事等を聞くことが出来、良かった。」
「口腔ケアの重要性を再認識でき良かった。」、「勉強になった。」
「当施設での問題点の改善方法を他施設のスタッフさんから一緒に考えていただいたりすることが出来、とても参考になった。」
「口腔ケアの意識の低さを痛感した。」等の感想や、
「在宅サービスでも、もっと取り組みを広げていきたい。」
等の意見も出され、活発な会となりました。
今後も、施設間、そして歯科と、多職種間の情報共有の場として提供し、また、より地域に密着した歯科と口腔ケアを広げていきたいと考えております。
研修会の内容をより詳しくお知りになりたい方は当医院まで御連絡下さい。
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